お知らせ院内感染対策
欧州統一規格「EN規格」とは?
歯科の現場において、感染予防製品や滅菌器を選ぶ際、パッケージや商品説明に「EN」から始まる番号が記載されているのを見かけたことはありませんか?
これは「EN規格(欧州統一規格:European Norm)」と呼ばれるもので、感染予防製剤や滅菌器の性能を証明する、非常に厳格な国際標準試験法です。
今回は、院内感染対策においてなぜこの「EN規格」が重要視されているのか、そして各番号が何を意味しているのかを解説します。
1. なぜ「EN規格」は信頼されるのか?
日本の一般的な除菌製品で見かける「99.9%除菌」という表記に比べ、EN規格のテスト環境は極めて実戦的で過酷です。
・汚れが残る環境を想定
実際の医療現場で起こりうる、血液やタンパク質などの「汚れ」が残ってしまっている過酷な環境(ダーティー環境)を想定した「懸濁(けんだく)試験」などが行われます。
・乾燥・固着した菌にも対応
時間が経過し、器具や環境表面に乾燥・固着してしまった菌やウイルスに対しても、確実に効果を発揮できるかどうかが厳しく試されています。
つまり、EN規格をクリアしている製品は、「医療現場のリアルなリスクに対抗できる証」と言えます。
2. 各「EN番号」が証明する効果まとめ
製品に表記されている番号を見れば、その製品が「何に対して効果があるのか」がひと目で分かります。
基本的な効果を表す番号
EN 13727:一般細菌に対する効果
EN 13624:真菌(カビ・酵母など)に対する効果
EN 14348:結核菌・マイコバクテリアに対する効果
EN 14476:感染性ウイルスを99.99%以上不活化する効果
医療現場を想定した高度な規格
EN 14560シリーズ(14561 / 14562 / 14563)
器具などに付着し、乾燥・固着してしまった状態の一般細菌、真菌、結核菌、マイコバクテリアなどに対しても、しっかりと効果が得られることを証明しています。
EN 16615:クロスなどで拭き掃除(清拭)をした際に、周りにウイルスや細菌を塗り広げてしまわないかを評価する、清拭用製品に欠かせないテストです。
EN 17111:乾燥・固着したウイルスへの浸漬効果
肌への優しさの証明
Dermatologically tested
こちらはEN規格とは異なり、専門の検査機関や皮膚科医の監視のもとで行われる「皮膚刺激性テスト」のことです。
高い消毒・除菌効果を持ちながらも、使用するスタッフの手肌や皮膚を傷めにくい(刺激が少ない)製品であることの指標となります。
まとめ:確実な院内感染対策のために
医療現場、特に唾液や血液の飛散リスクが高い歯科医院などでは、単に「除菌ができる」というレベルではなく、「過酷な環境でも効果を発揮する製品」を選ぶことが重要です。
感染予防製品を導入される際は、ぜひこれらの「EN規格」の表記をひとつの信頼基準としてチェックしてみてください。

